「カナダで仕事を見つけたい。でも、英語のレジュメなんて書いたことがないし、どうすればいいのかわからない…」
そんな疑問や不安を抱えていませんか?
そんな疑問・不安を解消するために、この記事では、私が仕事探しの時に役立った「職歴が少ない人でも強みを伝えられるレジュメの書き方のポイント」「レジュメ作成に役立つツールやレジュメのテンプレート」を解説します。
この記事を読めば、初めてレジュメを書く人でも正しい書き方がわかるようになり、仕事をゲットできる可能性が上がるでしょう。

わけもん
この記事は以下のような人にオススメです!
- 日本では働いた経験があるけど、海外での職歴がない人
- 留学・ワーホリ中で、初めてカナダでレジュメを書く人
- 英語力や職歴に自信がなく、不安になってしまう人
特に職歴が少なかったり、海外での就業経験がなかったりすると、「自分にできるのかな」と感じてしまうのは当然です。
この記事を読み終えた頃には、読みやすいレジュメの書き方がわかります。そしてきっと、「応募してみよう」と前向きな一歩を踏み出せるようになっているでしょう。
日本の履歴書と全く違う!カナダのレジュメの特徴とは?
カナダでの仕事探しに欠かせないのが、「レジュメ(Resume)」です。
日本で一般的な「履歴書」とは見た目も中身もまったく違うため、最初にその違いを知っておくことがとても大切です。
特に日本式の履歴書をそのまま英語に訳して使うと、採用担当者にとっては、「何が言いたいのかわからない」と思われてしまう可能性があります。
カナダのレジュメの特徴は以下の4つです。
写真・年齢・性別は書かない
カナダでは「採用時の差別を避ける」ため個人情報にあたる「顔写真」「生年月日」「性別や国籍」「家族構成・婚姻状況」は書かないのが常識です。
見た目や年齢ではなく、「あなたがどんなスキルを持ち、どんな経験をしてきたのか」にフォーカスされます。
レジュメは1〜2ページにまとめるのが基本
長々と書いても読まれません。カナダでは、できるだけ簡潔に・必要な情報だけを伝えるのがマナーです。
職歴が少ない人(学生や未経験者など)は1ページにまとめて、職歴が豊富な人や複数業界での経験がある人は2ページがオススメです。

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ただし、どちらの場合も「中身がスカスカ」にならないよう注意が必要です。
1ページのレジュメの方が一般的なので、この記事を読んでいる大半の方は、1ページにまとめることをオススメします。
実績やスキルを重視する構成にする
日本の履歴書が「時系列で淡々と経歴を書く」スタイルなのに対し、カナダのレジュメでは「何ができるのか」「どう貢献してきたのか」が重視されます。
そのため、次の3つのポイントが重要になります。
- 仕事内容ではなく、「そこで得たスキル・成果」を書く
- アクション動詞(Managed, Created, Improved)で始める
- 数字や事例で実績を裏付ける(例:売上20%向上、チーム5人を指導)
パーソナライズが基本:職種や応募先に合わせてカスタマイズ
レジュメは「1枚作って終わり」ではなく、応募先に合わせて調整するのが前提です。
例えば、レストランのサーバーなら接客やチームワークの経験を強調し、カフェでバリスタをしたいならなら今までの経験年数やラテアートのスキルを明確に記載するのがオススメです。どちらにせよ、求人内容と自分の経験が「マッチしていることを伝えるのが大切です。

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テンプレートを使って効率化しつつ、「一言一句同じまま出す」のではなく、少しずつ変化をつけていくことが重要です!
レジュメの基本構成と書き方のコツ
カナダのレジュメでは、読みやすく・仕事に直結する情報を、端的に・根拠を持って示すことが大切です。
そのために必要な要素は以下の5つです。
連絡先(Contact Information)はシンプル&正確に
レジュメの冒頭に記載するのが「連絡先情報」です。ここには、以下の情報だけを簡潔に載せましょう。
- フルネーム(例:Taro Yamada)
- メールアドレス(ビジネス向き・名前入り推奨)
- カナダ国内の電話番号
- 住んでいる都市と州(例:Toronto, ON)
メールアドレスにニックネームや好きな英単語をいれないように気をつけてください。ビジネスにおいてはカジュアルな印象にうつってしまうので、自分の名前をメールアドレスにいれるのがオススメです。
Summaryは「自分を売り込む一行CM」
次に記載するのが「Summary」または「objective」と呼ばれるパートです。ここでは、「自分がどんな人か」「何ができるか」「どんな仕事を求めているか」を2〜3文で端的に伝えます。
例えば、飲食店のポジションを狙うなら:
Energetic and fast-learning individual with strong customer service skills. Seeking a position in a busy restaurant where I can contribute to a positive dining experience
(エネルギッシュで習得が早く、優れたカスタマーサービススキルを持っています。忙しくても、お客様に素敵な食事を提供することに貢献できるポジションを探しています。)
職歴が少ない人でも、「学ぶ意欲」や「チームワーク力」など、仕事に活かせる資質を強みにすることでアピールできます。ここで、興味を持ってもらえれば、続きを読んでもらえる可能性が高まります。
Skillsは、応募職種と一致するスキルに絞る
カナダでは「どんなスキルを持っているのか」を早い段階で知りたい企業が多いため、Summaryのすぐ後に「Skills」を設けるのが一般的です。
ここでは、応募先の仕事内容に関連スキルを5〜8個程度、箇条書きで記載します。
飲食店に応募するのであれば、以下のスキルが例です。
- Customer service(カスタマーサービス)
- Fast learner(習得が早い)
- Multitasking in fast-paced environments(忙しい環境でのマルチタスク能力)
- Food handling and safety(食品の取り扱いと安全管理)
- POS system operation(POSシステムの操作)
求人票に書かれているスキルワードと合わせておくと、ATS(応募書類自動選別システム)にも引っかかりやすくなります。

わけもん
応募先の求人に書かれているキーワードをレジュメの中に入れることをオススメします。
Work Experienceでは「何をしたか」より「どう貢献したか」
ここでは、過去の職歴を「仕事内容」ではなく「成果ベース」で書くことがポイントです。
ただ「キッチンで働いていた」と書くよりも「何を達成したか」「どう工夫したか」を具体的に書く方が、あなたの能力が伝わりやすくなります。
Work Experience:例
Job title[役職名]- Company Name[勤務先名](都市名, 州名)
Start Month, Year[開始年月] – End Month, Year[終了年月]
- Assisted in food preparation and plating in fast-paced Japanese kitchen
(忙しい日本食のお店で食べ物の準備やプレートの準備を手伝った。)
- Maintained cleanliness standards during health inspections
(衛生検査の時に基準を下回らないように清潔に維持しました・)
- Trained new staff and improved workflow effciency
(新しいスタッフのトレーニングをして、仕事の流れを効率的になるように向上させました。)
最初の語は”Managed”や”Operated”などの動詞(action verb)で始めると、読み手に「自発的に動いた人」という印象を与えることができます。
EducationとCertificationsで専門性・信頼性を伝える
最後に、学歴と資格を記載します。カナダでは職歴やスキル重視の傾向がありますが、特定の業種では資格が必須になることもあります。
学歴(Education):例
School name[学校名]-City, Country[都市名, 国名]
Program/Major[専攻](Start year – End year[在学期間])
資格(Certifications)では、業務に関連するものだけをピックアップしましょう。以下は、レストランに応募する際の例です。
資格(Certifications):飲食店に応募する例
- Food Handler
- Smart Serve

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私もカナダ渡航してすぐにこの2つの資格を取りました。仕事探しに役立ったのかわかりませんが、持ってて損はありません!
- Food Handler Certificate
食品の衛生管理に関する資格。キッチンスタッフなど食品を扱う仕事で重視されます。
- Smart Serve Certificate
オンタリオ州でアルコールを提供するために必要な資格。バーやレストランでのホールでの勤務に必須です。
どちらもオンラインで取得可能で、Food Handlerに関しては、何度でもテストを受けられるので、英語力が心配な方にもオススメです!
カナダでのレジュメ配りで気をつけること3選
レジュメを作ったあと、実際に仕事を探しに行くフェーズでは、「どのように配るか」もとても重要です。カナダでは、応募方法によって第一印象が大きく変わることもあります。ここでは、気をつけてほしい以下の3つの点を体験ベースでお伝えします。
配るタイミングは「昼前かアイドルタイム」が狙い目
店舗が忙しい時間帯(ランチやディナー直前など)に訪れると、マネージャーが不在だったり、ゆっくり対応してもらえないことがあります。逆に、10:00〜11:30や14:00〜16:00などの「アイドルタイム(閑散時間)」を狙えば、話を聞いてもらえる可能性が高まります。

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閑散している時間帯にレジュメを配りに行って、そのまま面接することになったというのはよく聞く話です!
最低限のマナーとして清潔感のある服装を心がけよう
カジュアルな職場であっても、レジュメを配るときは「オフィスカジュアル程度」の服装がおすすめです。
- 無地のシャツやポロシャツ
- キャップは避け、髪をセットして整える
- 過度な香水や露出は避ける
特に、Tシャツなどを着るときは、英語のプリントがある際は、その言葉にメッセージ性がないか気をつけましょう!例えば、Fワードや下品な言葉があると、かなり攻撃的な印象を与えるので、レジュメ配りをする際だけに限らず、カナダにいる間は、自分の服装に気をつけましょう。
レジュメはA4サイズで片面印刷が基本
カナダでは、A4サイズの紙に印刷したレジュメを片手でサッと渡すのが一般的です。自分の経験上だと、両面印刷はあまりみません。片面で十分です。持ち歩く際には、クリアファイルに入れて、折れたり汚れたりしないように気をつけましょう。
レジュメ作りに役立つ作成ツール・アプリ3選
レジュメを一から作るのが不安な方には、オンラインのレジュメ作成ツールを活用するのがおすすめです。特に英語での表現やデザインに自信がない場合でも、テンプレートに沿って入力するだけで、整ったレジュメを作成できます。
ここでは、初心者から経験者まで使いやすいおすすめの3つのツールをご紹介します。
Canva(キャンバ)
- デザイン性が高く、第一印象に強いレジュメが作れる
- ドラッグ&ドロップで簡単に編集ができる
- 無料プランでも十分なテンプレートが使える
- 作成したレジュメをPDFでダウンロード可能
Canva(キャンバ)は視覚的に美しく、見出しや余白がしっかりと設計されているため、採用担当者が読みやすいデザインに仕上がります。カジュアルな飲食業のほか、オフィス職にも向いているデザインが揃っています。
Resume Now(レジュメナウ)

引用:Resume Now
Resume Now(レジュメナウ)は、質問に答えていくだけでレジュメが完成する、初心者向けのガイド型作成ツールです。内容面でのサポートが手厚く、英語での表現が不安な方に向いています。
- ステップ形式で、入力に迷わない
- 英語のフレーズ例を提案してくれる
- 職種ごとのテンプレートが豊富
- 完成レジュメを複数のフォーマットでダウンロード可能(PDF・Word)
Resume Nowの強みは、「何をかけばいいかわからない人」でもガイドに沿って作成できる点です。英語例文が表示されるため、表現の参考になります。
無料版でもある程度利用できますが、そのできたレジュメをダウンロードする際に、料金がかかるため注意が必要です。トライアル期間(14日間)の間は、2.85CADドルで使えるので、オススメです!
Novoresume(ノボレジュメ)

引用:Novoresume
Novoresumeは、プロフェッショナルな外観と実用性を兼ね備えたレジュメ作成ツールです。読みやすさと機能性を重視した構成で、海外のビジネスシーンに適した書式を作れます。
- 北米・ヨーロッパの企業に適した構成が選べる
- レジュメとかカバーレターをセットで作れる
- 自動整形機能でバランスの取れたデザインにできる
- 英語表現のチェック機能もあり
Novoresumeは「シンプルで洗練されたデザイン」が魅力で、特に少しフォーマルな職種を目指す人に適しています。英語の構成がきちんと整っているため、語学力に自信がない方でも、自然な英文レジュメが作れます。
渡航後2週間でカナダで仕事を得た私の体験談
カナダで仕事を見つけるうえで大切なのは、「何をしたか」と「どう伝えるか」の両方です。
私は渡航後2週間で仕事を得ることができました。仕事探しは、運による要素も大きいですが、自分で意識して行動することは誰にでもできるので、その意識していたことを紹介しようと思います。
カナダで初めての仕事探しで意識していた3つのこと
- 面接につなげるために、レジュメを丁寧に整えること
→Resume Nowを使って、読みやすく、好印象を与える構成のレジュメを作成しました。
→内容面でも、「経験」よりも「できること」「貢献できること」をしっかり伝えるように意識しました。
- 飲食業に必要な資格を先に取得しておくこと
→Food Handler CertificateとSmart Serve、どちらもオンラインで取得。
→資格があることで、即戦略として見られやすくなります。
- オンラインでできる限り多く応募すること
→店を回るのではなく、Indeedなどの求人サイトを活用
→メールの通知を常にチェックし、返信は即対応
→求人が出た直後に応募するスピード感を大事にしました。
スキルや経験がなくても面接で意識できる2つのこと
こうした準備や行動によって、ありがたいことに面接の機会を何度かいただくことができました。
では、実際に面接ではどんなことを意識していたのか。ここからは、面接で心掛けたポイントをお話しします。
- スケジュールの融通が利くことを伝える
→採用側としては「今すぐ働ける」「柔軟にシフトに入れる」人は非常にありがたい存在です。
- 明るく・協調性がありそうな雰囲気を出す
→飲食業ではチームワークが何より大切。経験があっても、コミュニケーションに問題がありそうな人は採用しづらいのが事実です。
実際に面接を受ける中で感じたのは、スキルや経験だけでなく、その場の印象や人柄が想像以上に重要視されているということでした。スキルや経験がなくてもできることなので、この2つを意識してみてください!
採用経験者として伝えたいこと
私は実際に、採用する立場として面接に関わることもあります。そこで感じるのは、「経験があるかどうか」よりも「一緒に働きやすいかどうか」が大切にされているということです。
どれだけ職歴が立派でも、表情が暗かったり、返事が遅かったり、協調性に欠ける印象がある人は採用を見送ることがあります。逆に、未経験でも素直で前向きな人には、「教えればすぐ育ちそうだな」と感じて、ポテンシャルで採用することがあります。
仕事探しは簡単なものではありません。応募しても連絡がこないことも、面接で落ちることもあります。ただ、それはあなたの価値がないということではありません。
諦めずに、できる準備をしっかりして全力で動きましょう。あなたならできます!
よくある質問(FAQ)
- カバーレターは必要ですか?
必須ではありませんが、あれば好印象につながります。
特にオフィス系や競争率の高い職種では、カバーレターを添えることで応募への熱意や人柄が伝わりやすくなります。
ただし、飲食業や現場系の仕事では求められないケースも多いので、求人内容をよく確認しましょう。必要ない場面で無理に添えても、採用担当者の負担になることもあります。
- 未経験でも採用されることはありますか?
あります。特に飲食業やサービス業では未経験者も多く採用されています。
大切なのは、未経験でも「学ぶ姿勢があるか」「チームに馴染めそうか」が伝わることです。
経験がない人は、ある人に比べてハンデがありますが、それでも可能性は0%じゃないので、諦めずに行動しましょう!
- 英語が苦手でも仕事は見つかりますか?
業種を選べば、英語が得意でなくても採用されることはあります。
たとえば日本食レストランや、裏方業務(キッチン、清掃など)では、英語力よりも勤務態度やスピード感が重視される場合も多いです。
ただし、最低限のあいさつや自己紹介ができるようにしておくと、面接時の安心感につながります。
まとめ:完璧じゃなくていい。できることから始めよう
この記事では、カナダで仕事を見つけるためのレジュメ作成と応募のポイント、実体験に基づく工夫について紹介しました。
本記事をざっくりまとめると、以下の通り。
- 面接につなげるために、レジュメは丁寧に整える
- 飲食業で有利になる資格(Smart Serve, Food Handler)を先に取得する
- オンラインで数多く応募し、返信や対応はスピーディーに行う
- 面接では、明るさと柔軟性を伝える
レジュメを準備するのは、初めての作業で難しいかもしれませんが、カナダで仕事探しをする上で重要な作業の1つです。

わけもん
完璧でなくても大丈夫。自分にできることを積み重ねれば、チャンスはきっとつかめます。まずは今日、ひとつ行動してみましょう。